「デザインは出来るようになったけれども、仕事の依頼が増えない。」
「綺麗なデザインは出来るけれども、意味があるバナーなのか分からない。」
折角時間を掛けてデザインをするのならば、意味のあるデザインをし、そのデザインの効果を感じられたら理想的ですよね。
デザインの仕事の依頼があった際もクライアントの満足の行く出来あがり以上に、バナーによって集客効果をもたせたら確実に継続依頼へと繋がります。
今回は、デザイナー歴もうすぐ10年の私が「クリックされる・目的への効果のある」バナー成作のコツについて解説してまいります。
実際、同じ内容やテイストのバナーでもデザイン1つでクリック率が3~5%も異なってくるので、しっかりとポイントを抑えて下さい。
もくじ
そもそもバナーの目的とは
バナーの目的について深く考えた事はあるでしょうか。初心者のデザイナーが陥りがちなミスとして多くを占めているのが“とにかくカッコイイ綺麗なデザインをしなくては”という点です。
もちろん、見た目が洗練されているのはデザイナーとしての仕事では重要なポイントですが、本当に大切な事はその先にあります。
話を戻して、バナーの目的についてです。
- サイトへの誘導
- コンテンツへの誘導
- 購買意欲の促進
主にバナーやアイキャッチの目的は上記の3点でも。
もっと簡単に言うと第一に「クリックさせる=集客」事、そして第二に「コンバージョン(購入・申込み等)」させる事が目的になります。
では、コンバージョンにつながるバナーとはどのような物なのでしょうか。細かく見ていきましょう!
初心者でも簡単!クリックされるバナー制作のコツ
バナーの目的=集客・コンバージョンという事が分かった所で、具体的なバナー制作のコツを紹介していきます。
ベネフィットを意識してメリハリをつける
ベネフィットとは、簡単に言い換えればユーザーにとっての「メリット」です。
バナーやアイキャッチにはいくつかのテキスト要素があります。そのテキスト要素の中でも最もユーザーの得になる情報を目立たせるように心がけて下さい。
あるオンラインショップでセールを開催する事になり、セール会場へ誘導するバナーの制作をする事になりました。要件は下記の通りです。
- タイトルは「SPRING SALE」
- 最大50%OFFのセール企画
- 期間は2019年4月1日~10日間
指示された内容の通り作るとこんなイメージになります。SALEが目立っていて一見分かりやすいですが、これはNGです。
「SALE」はあくまでもタイトルで、ユーザーにとっての最大のメリットは「50%OFF」という部分になります。ユーザーにとっての最大メリットを意識してメリハリを付けたデザインを行うとこんな感じになります。
ユーザーは一見セールをしている事に興味を持つように思えますが、その先には「セールでどのくらいお得に買えるのか?」という潜在ニーズが存在します。
その潜在的なニーズにアプローチ出来るようにバナーのテキスト要素を整理し、配置する事が売れるデザイナーになるためのコツです。
文字数は極限まで落としてOK
あるオンラインショップで新入荷商品をを大々的に押し出す事になり、新入荷アイテムの特集ページへ誘導するバナーの制作をする事になりました。要件は下記の通りです。
- タイトルは「最新!NEW ARRIVAL」
- 雑誌掲載アイテムも多数
- 人気の春夏アイテムが100商品以上
- 会員限定で先着100名様に500円OFFクーポンプレゼント中
- Instagramへの投稿で抽選でオリジナルグッズプレゼント中
これを何も考えずに依頼どおりに制作してしまうと下記のようなゴチャゴチャしたバナーに
文字数が多いため、ッパと見て何がポイントなのかが分からず、要点を得ないバナーになってしまいます。
このようなケースの場合は、まずは「見せる文字」と「捨てる文字」の分別を行います。
ユーザーにとって、新商品の入荷が1番知りたい情報なのか、雑誌に掲載されているのが1番知りたい事なのか、商品数なのか、もしくはどれだけお得に新商品を購入出来るのか?
この場合、ユーザーにとっての最大のメリットは「新商品」を「500円OFF」で買えるチャンスという事。加えて「会員限定」という事で、ここから会員登録へと促せるチャンスである事に気づけます。
つまり、このバナーでは
- NEW ARRIVAL商品をお得に買えるよ!
- 会員登録してね!
という2点のアプローチが最適と考えられます。会員登録者数が増えればクライアントの満足度は更に上がるはず。
以上の事を踏まえ、情報を整理した上でバナーを制作すると
こんな感じになります。情報がきちんと整理されており、且つメリハリがあるため1枚目よりも見やすく、目を引くようになっています。
背景とテキストのコントラストをくっきりと
ユーザーへのベネフィットのアプローチの重要さと、テキストのメリハリについて分かった所で、最後に注意したいのが“背景とテキストのコントラスト”です。
どんなに良い文言、文字組みが出来てもよく見えなければ意味がありません。
折角のテキスト内容が見えない時は、背景に工夫をして、文字を見えるようにデザインしましょう。
こんな感じで透過した黒い背景を一枚敷いてあげるだけでも文字が目立って見やすくなります♪
まとめ│クリック率が高くこそ、プロのデザイナー
バナーはただの飾りではありません。
しっかり“集客”という目的があります。これはバナーだけでなく、ブログ等のアイキャッチにも言える事です。
バナーのクリック率が高ければ、クライアントからの評価もあがります。もちろん、自分を企業に売り込むための武器にもなれます。
「綺麗なデザインが得意です!サイトをお洒落に出来ます!」と「私のバナーデザインは今までよりもクリック率を上げる自信があります。」では後者の方が頼もしく頼みたくなりますよね。
また、ブログのアイキャッチも上記の3つのポイントをきちんと意識してデザインする事でSNS流入を上げる事が期待できます。
そのバナーで得たい最高の結果を踏まえた増えて「ユーザーの最大のメリット」「文字情報の整理」「見やすい」の3点を意識してバナー制作をしてみて下さい。